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2019年8月19日 (月)

室外機を壁面に付けると・・・

都内にて他社で壁面に取り付けた室外機の音が響くので地面に下ろしたいとの依頼をいただき工事しました。(建物は木造)

室外機はこちら
壁面に固定して音が響く室外機
状況確認と見積もりで事前に伺って実際に運転すると建物の壁に響いて室内に低く唸るような音が聞こえます。

特にコンプレッサー起動時、低速時、停止する間際に大きな振動と共に耐えられないような音がします。
ご近所迷惑になるレベルです。

室外機振動が他の機種より大きいのでメーカーさんにみてもらい”異常ではない”とのこと。
こういう設計なんですね。ふ~ん・・・

― 施工当日 ―

金具と壁の間には
壁面金具と壁の間には防振措置がされていた
お客さんでなんとか振動をやわらげようと工夫された様子がうかがえます。

その他にもいろいろ試されたようですが改善はされたものの解決には至らなかったようで・・・

地面に室外機を設置するにはパイプの長さが足りなくなるので一旦室内機も取り外すことになります。

これを取り付けたのは量販店の工事屋さんでどんな工事しているかわかりません。
全部取り付けなおしたほうが安心です。

ポンプダウン(室外機にガスを戻す作業)をして室外機を壁面から下ろし、パイプを取り外していきます。

するとなんとなく室内機とパイプ(銅管)のジョイントにガスの漏れているような跡が・・・

外してみると
フレア接続の締めがあまい
フレア面に色ムラがあります。

締め付けが弱くてちょっとずつガスが漏れていたようです。
ただしまだ不足するほど減っていません。

締めがあまいときのガス漏れは厄介なもので、暖房時の圧力が高いときだけ漏れたり、温度変化により銅管や接続部の真鍮が伸縮し時おり漏れたりしてガスが不足するのは数年後。
発覚した頃には工事保証も切れてしまって自費で修理になります。

室内機の据付板も取り付けなおしました。
取り付け直した据付板
今年も他社さん設置の室内機落下が多発してますからねぇ😅

壁(石膏ボード)裏にある補強板(合板)を貫通するように外す前より長いねじを選定し、柱にも固定したので落ちることはありません。

穴のスリーブはもとよりあったものを戻して
配管穴用のスリーブ
これは再利用可能です。

エアコンの設置は問題なく完了。

残った壁面金具
壁に残った壁面金具
お客さんと相談してこの金具はそのまま残すことにしました。

取り外すと壁の塗装が一緒にはがれてしまうためです。
外壁塗装をする際に設備関連のものは一緒に塗装してはいけません。いざ取り外すことになったときにくっついた塗装でその下層にある以前の塗装ごとはがれてモルタル表面が露出します。

なので次回外壁塗装をする際に金具を外してもらうことにしました。

室外機の台にはブロックを用意しました。
室外機の台はブロック
水平レベルを出して設置しています。

あとこちらはアースがなかったので接地工事(D種接地)もしました。

こちらのお宅の場合接地抵抗値は500Ω以下でOKです。
接地抵抗値約330Ω
約330Ω。

土地の形状や土の関係でちょっと高めですが問題ありません。

絶縁抵抗測定などしたら運転を開始。

室外機の音が響かなくなって快適です。

コンクリート住宅以外で室外機を壁面に取り付けるのはよほどの理由がない限りやめましょう。
新しいうちは静かでも段々うるさくなってそのうち耐えられなくなります。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

2019年8月16日 (金)

これは手ごわい水漏れ

夏になるとかならず水漏れ修理の依頼が入ります。

今回はこちら
水漏れを起こしているエアコン室内機
なんだか懐かしいデザイン。

今は亡きサンヨーブランドのエアコンです。

末期のころに出した換気機能付きのタイプ。
「換気・・・そういえばそんなエアコン昔流行ったな~」なんて思う方もいるかもしれませんね。

上下風向ルーバーは軸部分が劣化割れでぶらぶらです。

室内機からは床に置かれたバケツまでヒモが伸びて漏れた水が伝うように工夫してあります。

でもそこから出ている水の量はわずか。
ほとんどは室外に排出されています。

こういった漏れ方が一番難しい。

室内機のカバーを外します。
室内機のカバーを外して水漏れ確認
どうやらドレンパン(熱交換器から落ちてくる水を受ける皿)の左端を伝って出てきているようです。

ドレンパン割れやホコリの影響などが考えられますね。

ドレンパン左側面を覗くと
ドレンパン側面部分
正面にあるメインのドレンパンに本体背面のドレンパンからの水が流れ込む仕組みになっています。

室内機の熱交換器はモノによって背面側まで付いていて、その水が本体のフレームに成形されたドレンパンを流れてここまで出てきます。

雨樋みたいなものと思っていただければ想像しやすいかもしれません。

さらによく見ると
ドレン水路の脇に汚れ
ドレンの水路の脇に黒い汚れがあります。

どうもこの汚れが水を吸い込んで伝った水が漏れているようです。

お客さんから綿棒をいただいてゴシゴシ掃除してみましたが表面をきれいにしてもやっぱり漏れてきます。

やっぱりドレンパン割れかなあ?と思いつつ、確認しやすいようにドレンパンを外そうとしますが熱交換器とフレームに阻まれて取れません。(メンテ性わる~)

(ちなみに現在のエアコンはドレンパンそのものが本体フレームと一体で外せないものが多くなっています。)

室内機を下ろして分解すればもちろん外せますが使用年数的に設計寿命はとっくに過ぎていて費用も考慮すると、そこまでするならエアコンを買い替えたほうが得策です。

熱交換器の固定を外しちょっと無理して持ち上げ隙間をできる限り掃除します。
ドレンパンは割れていない様子。

ちょっと手こずりましたが元に戻して再確認。
水漏れしないか再確認
自然排水が始まるまで運転して様子を見ます。

どうやら漏れはとまったようです。

ふぅ。

エアコンのクリーニング(業者で洗浄)はしていたようで全体的にはそれほど汚れていませんが、こういった部分は普通のエアコンクリーニングではできません。

また、メーカーさんもこうなることを想定して部品同士適正なクリアランスを設けておけば汚れによる水漏れはある程度防げると思いますが・・・

室内機を元通りに戻して
室内機を元通りに戻して
完了としました。

しばらくは様子を見ながら使っていただきます。

お客さんはさっそく入れ替えるエアコンをどれにするか検討されていました。
年数的にそう遠くない時期に動かなくなると思いますので暑さがひと段落したら購入されると良いのではないでしょうか。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

2019年8月11日 (日)

エアコンの中は○○○○天国!

横浜市にて素人が付けたようでエアコンが冷えないとのことで点検に伺いました。

もらったエアコンを移設してきたとのことで取り付けたのは便利屋さん。
去年設置したときは冷えていたものが暖房時は弱い感じで今年はとうとう冷えなくなってしまったそうです。

問題のモノはこちら
素人工事で効かなくなったエアコン室外機
この時点で本職の施工でないことがわかります。

ドレンホース(排水管)も2本地面に長く転がってますね。このままだとどうなるか・・・基本的なこともなにも知らないのでしょう。

とりあえずバルブのカバーを開けます。
ガス漏れしているバルブ部分
このブログはエアコン技術者の方もご覧いただいているようなのですが、これを見ればガスが漏れているとわかりますね。

停止時のガス圧は
停止時圧力0.15MPa
0.15MPaしか残っていません。

気温からして1.6~1.9MPaはあってもいいはずがこれではほとんど空っぽです。

念のためリークディテクタ(赤外線式ガス漏れ検知器)を使用し先ほどのバルブ接続部を調べたところやっぱり漏れ反応がありました。

この漏れを直してガスを入れれば修理完了するかといえば答えは「No!」

パッと見でこれは室内機を含め全体的に問題が潜んでいると判断しました。

室内機にパイプがつながったまま運ばれてきたそうで、中間にあるジョイントの漏れの可能性は低いと思いますが、つながったまま運ぶ行為が別の問題を起こしかねません。

いったん全部取り外して、取り付けなおしてからガスチャージする手順となります。
ただし他の問題が発覚して高額になると判断した場合は買い替えを検討していただくことも視野に入れなくてはなりません。

まずは絶縁抵抗測定
取り外す前に絶縁抵抗測定
無限大付近で問題なし。

電線を見ると
内外連絡線が1.6mm
1.6mmが使われてます。

指定は2.0mmなのでこれも取り替えです。これは移設する前(新品を購入した約3年前)から使われていたものです。

バルブから銅管を外すと
2分側フレアが傷だらけ
2分管(細管)側は傷だらけでこれでは漏れて当然です。

取り付けた人はフレアツールという銅管を画像のように広げる工具を持っておらず、このフレア部分はそのまま再利用して付けてしまったとのこと。

この部分は再利用できません。締め直しもできません。都度フレアツールで加工し接続するものです。

3分管のほうは
19081130
異物まで付いて傷だらけ。

ここで心配になるのはバルブ側。接続面に傷が付いていたら最悪の場合ここで終了(エアコン買い替え)になります。
バルブ側接続面はどうやら無事
フレアが接する面は多少の傷はありますが大丈夫そうです。

ふと室外機の反対側を見ると
室外機にアースがしてある?
室外機にアースが接続されているようです。

でもここはアース接続端子ではなく外板を固定しているねじですよ。

室内機のコンセントにアース端子がありますが使われていません。そこにはつながずアース棒を打ち込んだのかな?

ざんねーん
アースされていなかった
その先はどこにもつながっていませんでした。

余計なものが室外機についてます。
室外機の排水ホース
地面に置くのにこれを付けてはいけません。

説明は省きます。

途中の銅管を触っていくと・・・

あ、怪しい・・・
銅管のつぶれ、ねじれ
ねじれてつぶれています。

こりゃ銅管も交換ですね。

配管カバーを開けると
穴から屋外用ドレンホースが出ている
穴から屋外用ドレンホースが出てます。

通常は室内用の断熱を被ったホースが出るはずですが・・・

長年エアコンの施工をしている人はわかりますね。この中間ジョイントに巻かれた防湿テープをみれば移設前は左配管されていたと。
ということは室内機のドレンホースが左に接続されたまま設置したことがわかります。

銅管を少し起こすと
ドレン管がつぶれている
ドレンホースはつぶれていました。

屋外用は室内用とちがい柔らかいのでこのようになってしまいます。

そのうち水漏れします。

中間ジョイントは
中間ジョイントにガス漏れなし
ここは外さず移設したそうなのでガス漏れはありません。

室内機を下ろしたら本体の銅管に折れやつぶれがないか調査します。
室内機の銅管を調査
3分管(太管)側にスプリングを差し込んで調べます。

問題なさそうです。安心しました。

白色の室内用ドレンホースが左側(画像奥)から出てます。これは本来右側(画像手前)に差し替えて冷媒管と共に屋外へ出るようにするものです。

室内機据付板の固定は杜撰でそのうち落ちると思いますが、これも付け直せば大丈夫。(撮り忘れました)

内外連絡線も外します。

カバーを開けて
端子台に異物が
あちゃ~😅

こ、これはゴキブリのウ○コ・・・

移設前のお宅が古く取り壊し前に外したそうで、それまでに室内機に住み着いていたようです。

こちらに移設後に小さな赤ちゃんのようなゴキブリが出るようになったということで、卵付きでもらってきてしまったんですね。

室内機の近くの壁にもウ○コがポツリと付いてます。

この時点でお客さんと相談しエアコンの処分が決定しました。

エアコンの室内機は冬でも基板の付近が通電されて暖かいのでゴキブリが住み着きます。中には基板上で感電死しているのもいますので。

エアコンにとどめをさしたのがゴキブリだったとは何とも・・・

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