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2019年11月15日 (金)

エアコンが漏電。えっ、そっち⁉

4年前に当店で取り付けたエアコンが台風19号で漏電したとのことで点検依頼をいただきました。
ありがとうございます。

状況としては台風の真っただ中、突然停電したとのこと。
そのときエアコンは使っていなかったそうです。

すぐに東京電力さんが来てエアコンから漏電しているため主幹にある漏電遮断器が作動したと判断されたそうです。
この場合、電力会社は指導だけで修理はしません。

点検に伺おうと思いましたがお忙しいようで訪問するのは一か月後となりました。

これは漏電箇所が見つからないかもしれません。
というのは台風などで漏電した場合の多くは雨水の付着と高湿度により起きた可能性があるためです。

― そして点検当日 ―

ブレーカーを見ると
漏電のためエアコンのブレーカーが切られている
漏電したエアコンの回路だけ切られてました。

エアコンは単相200V機種です。

コンセントからエアコンの電源プラグも抜いてありました。

では一番怪しい室外機から
室外機を漏電点検
雨にあたって漏電するとすれば室外機。

まずは電装部のカバーを開けてみます。
室外機の端子台
問題はありませんね。

ここで絶縁抵抗計で計測します。
絶縁抵抗250V300MΩ
250Vをかけて300MΩ。

漏電はありませんね。

室外機の端子台で計測しましたが、これでエアコン全体の絶縁抵抗値です。

とりあえず問題ないのでブレーカーを入れてエアコンを運転したところなにごともなかったかのように正常運転。

”やっぱりな~”こりゃ漏電箇所は見つからないかも・・・

それでも考えられるところは点検。

室外機の天板を外して
漏電点検のため室外機の天板を外して
中をみます。

ファンモーター周辺は風雨にさらされることがあるので丹念に確認。

モーターにつながるリード線
ファンモーターにつながるリード線
鋭利な金属に接触して被覆などが破れていないかミラーで確認します。

う~ん、問題なし。

モーターのコネクタ部に水滴が付いてそれを伝って漏電したものか・・・

悩ましいですな

制御基板
室外機制御基板
水が浸入していないかよーく見ます。

なにもありませんね。

また風雨の強いときに再発するかもしれないので、その時になるべく早く点検に来るしかなさそうです。

わからずじまい。やっぱりだめだったか・・・

最後にコンセントのアース端子がきちんと接地されているか確認します。

というのもブレーカーからの専用回路やコンセントは当店で工事したものではなく、新築当時(15年以上前?)に他の業者(電気工事業者や当時のエアコン業者)が取り付けたもので、どうなっているかわからないため。

もしアースがつながっていなければ漏電電流は建物を伝って流れたことになり危険な場合もあります。

まずはお決まりのコンセントの電圧から
コンセントの200V端子間電圧
205.5Vで正常値。

テスターに巻かれたビニルテープは落ちないように固定するためなので気になさらず😅

こちらに設置されているアース付き200Vコンセントは
正常なコンセントにかかる電圧
正常であればこのように電圧がかかっています。

アース端子とアースターミナル端子がありますがこれはコンセント内部でつながっています。
200Vエアコンの場合はプラグが3極になっていてコンセントに差し込むだけでアースに接続されます。

電源となる端子を仮に上をL1、下をL2としました。

L1-L2間がコンセントの電圧で200V。
これはさっき計測した205.5Vですね。公称電圧より少し高く、多少上がったり下がったりフラフラしているのが普通です。

L1-アース端子間、L2-アース端子間にはそれぞれ100Vが現れます。
これは大地との電圧で一般家庭で使用される単相200Vは対地電圧100Vです。

ご注意!
ご自宅にあるテスターでアース端子と電圧のかかっている端子との間を安易に測ってはいけません。
下手をすると漏電遮断器が作動してしまいます。
当店では作動させることのない十分な抵抗値を有したテスターで計測しています。

次にL1もしくはL2とアース端子を計測し100Vが出ればアースがきちんとつながっているとわかります。
数ボルト程度の中途半端な数字が出ればアースはつながっていません。

では計測・・・L2とアース端子間は・・・
206.2V
えっ⁉206.2V・・・

L1とアース端子間ではほぼ0V

動力かよ!(わからない方はスルーで)

コンセントを外して配線をみると回路は
異常なコンセント回路
こんなふうになってました。

アース端子につながっている接地線はコンセントの金属ボックスに接続されています。
これで金属管などが接地してあればよいのですがされてません。(接地工事していない)

条件的に金属管の接地工事はしなくてもよかったのでしょう。でもそこにコンセントのアース線をつないでも意味がありません。
というより施工不良。

そして金属管のどこかでL1側の線と接触しています。
電線の被覆が破れて中身の銅線が金属管と接していると思われる。
(ボックス内には接触しているような感じはありませんでした)

金属管の端部でブッシングなどを使用せず電線を保護していないのかもしれません。

もし金属管が接地工事されていれば即座に漏電遮断器が作動します。
しかし先述のように接地されていないためこれまでは作動しませんでした。

さらにこれでまずい事態になります。

金属管を介してアース端子には大地との間に100Vの電圧がかかるようになってしまいます。

そこにエアコンのプラグ(200Vは接地極付き)を差し込むだけで室外機全体、冷媒管(銅管)、室内機の金属部(熱交換器など)にこの電圧100Vが常に現れます。

エアコン金属部は大地に対して常時100Vの電位があるということです。

建物は木造で電気を通しにくく室外機はバルコニーに設置してあるので気付きませんがたいへん危険な状態です。

そこへ台風が来て室外機と建物外壁全体が濡れてそれを伝い漏電電流が大地へと流れ(地絡)漏電遮断器が作動したと考えられます。

漏電遮断器がなければ火災などに至る可能性もありますね。

予想もしていなかった結果となりました。

危険なのでエアコン回路のブレーカーを切り、後日専用回路の工事に伺います。

当初、依頼をいただいたときに一か月後ではあまり意味ないのでは・・・と思いましたが点検してよかった。

エアコン自体の電気回路は漏電していなかったということですね。

今回は電気工事(屋内配線)の施工不良ですが、”アースなんて適当につながってれば大丈夫”なんて中途半端な施工をするとこのような事態になります。

電気工事屋さんにも時々”エッ?”と思える工事をする人がいるので・・・

思いもよらない結果でしたが漏電の原因が特定できてひとまず安心しました😅

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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