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2019年1月31日 (木)

エアコン工事と登録電気工事業(裏事情)

登録電気業者登録証

たまに取り上げていますがエアコン工事などを請負うにあたり必要な電気工事業の登録の実態。
今回はちょっと深くいきます。

あるお客さんが家電量販店でエアコン工事を行う際の所有する資格を尋ねたそうです。その答えはなんと「国家資格のエアコン工事士」sign02happy02を持っているとのこと。
おそらく電気工事士と言いたかったのでしょうね。

そこでお客さんは「電気工事業の登録でしょう」と返したそうです。かなりお詳しいですね。

ルームエアコンの取り付け工事は条件がよければ電気工事士の資格がなくてもなんとかなる場合もあります。
でも実際はコンセントを交換したり電源線を引いたり、ちょっと応用を利かした工事をしようとするとどうしても資格がなければできない作業に出くわします。

そのため近頃は行政の指導もあり第二種電気工事士を取得するエアコン工事人が増えたのは事実です。
有資格者が工事!と謳っている販売店は大概この第二種電気工事士のことです。

それまでは野放し状態だったので無資格工事人が非常に多くいました。(なお現在でもいます。)

あるエアコン工事サイトを見ていたら業者が「第二種電気工事士を取得しました!」ってオイオイ。

では電気工事業の登録とはなんでしょう。

じつは第二種電気工事士の資格を取得してもそれだけでエアコン工事を請負うことはできません。

このことは多くのエアコン請負い工事業者が知らない事実です。知ったところで今さらどうにもならないでしょう。

これは“電気工事業の業務の適正化に関する法律”に明記されており、経済産業省から出された書面にも「業として設置工事をするときには電気工事業の登録が必要」と書かれています。

例えば家電量販店で販売されたエアコンを設置する場合、
販売店で売ったエアコンを取り付ける場合
このようになります。

販売店自身が施工するのであれば登録は必要ありません。
ここで注意しなければならないのはあくまでも“販売店自身が施工する場合”であることです。

神奈川県工業保安課のサイトには、「(注意)家電販売店が販売したエアコン等の家電製品に関する電気工事について軽微な工事を除き、家電販売店自身が行う場合には、電気工事士免状を有した電気工事士が行わなければなりません。また他業者に請け負わせる場合には、電気工事業者登録をし、且つ電気工事士免状を有した電気工事士が行わなければなりません。」となっています。

家電量販店で売られたエアコンはそのお店の社員が取り付け工事に行くわけでなく、ほぼ外注です。

引っ越しなどでその引越し業者、その他業者にエアコン工事を依頼する場合は
引っ越しやその他でエアコン工事する場合
このようになります。

いずれの場合も外注された工事を請負う場合は登録が必要となります。

早い話が第二種電気工事士の資格だけでは自宅の工事しかできません。

ならば電気工事業の登録をすればよいわけですが・・・
電気工事業の登録するには
主任電気工事士を選任して置かなければならないのです。

エアコン工事人はほとんど個人の業者です。そこで主任電気工事士は自身がなるしかありません。
名前を借りて・・・昔はこんな話を聞きましたが、そんな姑息な手段は許されません。審査でバレるのではないでしょうか。

主任電気工事士になるには
主任電気工事士になるには
このような条件があります。

では業者が第二種電気工事士の資格を取得して数年の実務経験を積めば主任電気工事士になれるのか・・・答えはバツ、Noです。

業者が第二種電気工事士の資格を取得して工事を請負った時点で法律違反となります。実務経験どころかお縄になります。

しかし昔の漫才に「赤信号みんなで渡ればこわくない!」というフレーズがあったように無登録業者が堂々と大手を振って違法行為をしているのが現実。

じゃ第一種電気工事士を取得すれば・・・残念。第一種電気工事士の試験は第二種より難しく、万一試験に合格したとしても免状の交付を受けるには第二種電気工事士取得後の正当な実務経験が5年以上必要なのでこれまた無理です。

先ほど「(登録が必要なことを)知ったところで今さらどうにもならない」と言ったのはこのためで順序がアベコベ。

電気は本来安全なものではありません。それを誰でも安全に使用できるように施工する難しさがこの厳しい規則になっています。

なぜここまで正規の登録を受けない業者が増えてしまったのかというと
無登録業者誕生の流れ
このような連鎖が続き、ねずみ算式とまではゆかずとも、とても多くの無登録業者を生み出しました。

今なお某量販店やその他で無登録業者へエアコン工事を請負わすことが行われています。
売り上げを伸ばすためには致し方ないのでしょう。でもそれがまた無登録業者を生み出します。

お得意のコンプライアンスはいずこへ・・・。

本来は
本来の登録電気工事業者誕生の流れ
このように主任電気工事士が置かれ電気工事業登録を受けた事業所に雇用されて実務経験を積んでから独立しなければなりません。

このエアコン業界の裏事情(業者としての生い立ち)を知ればなぜ手抜き工事が多いのか見えてくると思います。

会社に雇用されることもなくアルバイトで少し仕事を覚えたら簡単に独立してしまう安易な風潮をどこかで断ち切らないと事故も手抜きもなくならないのでは。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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